COLUMN:木造耐震診断・補強計画について

 昨今新聞やテレビ報道でもあるように、地震に関しての情報をよく耳にされることと思いますが、過去約500年の地震記録によりますと東海地域から南海道にかけて約100年から150年の間隔で、ほぼ同じ場所で、ほぼ同じ規模(M8程度)の地震が繰り返し起きていることがわかっています。これに照らし合わせて診てみますと、1854年(安政元年)の安政東海地震(M8.4)発生以後、実に140年以上も大地震が発生していません。このようなことから近々起こりうる地震に対して安心して暮らせるように住いの診断をお勧めしております。

 

耐震診断士について

 上記のようなことからお近くの耐震診断士の方に相談されると良いかと思いますが耐震診断士とは、建築士・建築施工士管理技士の資格を持ち県内在住の者で、地方自治体の主催する耐震に関する講習会を受講し、自治体の長が認定した技術者を言いますので、安心して依頼ください。診断士の名簿は各市町村に備えてあります。

 

耐震診断について

 耐震診断は、建物の形状及び壁の量や配置状況などから地震に対する抵抗力の大きさを計算し、併せて基盤や地盤の状況、建築後の経過年数や老朽化の状況を考慮して総合的に耐震診断の判定します。
 診断日当日は専任の技術者がお伺いして、基盤・地盤の状態、壁の位置、筋違いの有無、接合金物の有無、老朽度などを調査します。調査時間の目安は、約2〜3時間です。
  その後、調査データを元に診断結果報告書を提出させて頂きます。診断書は5段階評価により作成されます評点4以上であればその建物は安全であると言えます。作成する耐震診断書はすべて建築士による確認の上作成され、診断書の表紙には診断担当者及び、確認を行った建築士の名前が明記されます。

耐震診断の流れ:

【 耐震診断の依頼 】→【 訪問して現地調査 】→【 診断書の作成 】→【 報 告 】

 

耐震補強について

 耐震診断が終了しましたら、その建物が安全であると判断されれば問題ないのですが問題有りとなった場合は(総合評点4未満の場合)耐震補強の必要がありますので、耐震補強の計画を建てます。
 耐震診断と同じように耐震診断士に補強計画を建てるのですが診断結果・補強箇所によってその方法は様々です。主に基礎の補強・筋違いの補強を計画します。計画ができればそれを耐震補強計画書として提出し、これを元に耐震補強工事が行われます。

以上が簡単ではありますが、耐震診断・耐震補強の流れとなります。

 

補助金・助成金について

 耐震診断・耐震補強について補助金・助成金を出してもらえる各市町村がありますので、詳しくはお住いの市町村または、お近くの耐震診断士に訪ねられるとお答えしてくれるでしょう。